やっぱりアンケートを出そうと思った

以下まんがばなし。

――先生が今一番続きの気になるまんがって何ですか?
萩尾:よしながふみさんの『大奥』かな。あ、でも『のだめカンタービレ』(二ノ宮知子先生)の続きも気になります。あと、『1/2の林檎』(こやまゆかり先生)は、お昼の連ドラみたいな展開にドキドキしてますよ。この2人はこの先どうなるんだ!って(笑)。

――絞りきれないほどたくさんあるんですね(笑)。普段はどのくらいの量のまんがをお読みになっているんですか?
萩尾:家に送られて来るものは全部、時間が許す限り読んでますね。

――やはり、ライバルの作品は気になるということでしょうか?
萩尾:いや、ライバルなんてとんでもない! 私、学校で「落ちこぼれ」だったんですよ。私の生まれた昭和24年は、子供の数が一番多くて、中学・高校にかけてとにかく競争だったんです。周りの大人からも「競争! 競争!」って、耳にタコができるほど聞かされましてね。私がまんがを志したのも、まんがの世界なら競争しなくていいんじゃないか、と思ったからなんです。

しかしまんがの世界に入ってみたら、この世界にも「アンケート競争」ってものがあったんですよね。もう完全に計算違いでした(笑)。とにかく私は、ライバルとかそういうのが苦手なんです。私はまんが家であると同時に、まんが読者でもあるので、他のまんが家さんに対してもファンでありたいという気持ちが強いですね。

まんが☆天国・まんがのチカラ萩尾望都先生のインタビューより抜粋。萩尾先生は本当に素晴らしい方だなぁと思います。天才だから当たり前なんだけど、独特の感性があって。でもそれに妙に癒される…。やっぱりアンケートは出さなきゃだめですね。そしてファンレターを書く…編集部あてにっ…!でも作者のあとがきで「アンケート出してね」って書いてあるとちょっぴり萎えるんだよなぁ…。でも作家にとっては死活問題なんですよね。でも萎えちゃう。

はぁ。

昨日クイックジャパンの浦沢先生のインタビューをさらっと読んだのですが、驚愕しました。小学生のころ、アニメの「巨人の星」を見ていて、作画を担当するアニメーターのローテンションがわかったんですって。このローテーションだから次の回はあのチームだけど、大丈夫かな?とかそういうことを気にするかわいげのない子供だった(ニュアンスです)とおっしゃっていました。あと、別のアニメを見ていても、同じアニメーターの作画だとわかったとおっしゃっていて…。絵がお上手なのは百も承知してましたが、他人の絵に対しても鋭い嗅覚を持ってらっしゃるんですね。
浦沢先生はほんとクールで、「絵がうまく描けてしまったから、それを活かすために選んだのがたまたま漫画だった」っていう感じなんですよね。たぶん浦沢先生なら、最初に編集者として面接を受けた小学館の編集部でも、アニメーターでも、広告代理店でも、デザイナーでも、イラストレーターでも、成功なさったんじゃないかと思います。クール…。超クールだわ…。だから私は浦沢作品を「どうしても手元においておきたい」と思わないのかもしれないなあああ(『YAWARA!』をのぞく)。

画力…画力かぁ。画力といえば、講談社漫画賞を受賞したときの福本先生のコメントにきゅんとした。このコメントはどこかに残っているはずだと思ってずーっとネットで探してたんだけど、ソースが2ちゃんのスレのコピペしか見つけられないんですよね。ほんとかなぁ……?でもマジっぽい感じがする。特に「ふ……と気がつくと、」のあたりがfkmt先生っぽい。でもかざま先生のアシスタントになったのって、17のときじゃないですよね…?18じゃないのかな…?

■受賞のことば----福本 伸行
 有り難うございます。僕は17の時、アシスタントという形で漫画の世界に入り、
それ以来22年、考えてみればずいぶん長い時間、漫画を描き続けてきました。
その間には、うまくいかない時もあって、僕の場合、絵に癖があるというか、
まあ、もっとぶっちゃけて言うとヘタクソってことなんですが、
ずいぶんいろいろな人から「なんとかしろ、福本」と言われ続けてきました。
しかし、僕の力ではどうにもならず、あるがままというか、
この絵のまま突き進んでしまい、ふ……と気がつくと、
僕の漫画には女の子がほとんど登場しなくなり、男が博打ばかりしている、
そんな偏った世界が展開されることとなってしまいました。
今回、そんな欠陥の多い僕の漫画をこんなに高く評価していただき、
本当に感謝というか、有り難い気持ちでいっぱいです。
スタッフ、編集者、読者、友人、家族……みんな、やったぞー。
みんなのおかげだ。ありがとう。