『月の子』

昨日帰ってから清水先生の画集を見ました。初期『輝夜姫』、『竜の眠る星』、『月の子』のイラストが収録されています。ほかにもタロットカード集のイラストも入っていて、オールカラーだし、なかなかに見ごたえある盛りだくさんな内容でした。私はモノクロイラストを入れてもいいから『月の子』だけでまとめた作品集にして欲しかったのですが、一冊その作品だけでまとめる、というのは難しいのでしょうか。でも、このあとに確か『輝夜姫』で画集が一冊出ているはずなのですが……。まぁ今さら私が何をどういったところでどうなるわけでもないのですが。

それにしても『月の子』のころの清水先生のイラストは奇跡のように美しいですね。輝くように美しいのに放つ光がきつくなくて、どことなく真珠のような丸みを帯びているのがたまらなく好きです。「人魚」をモチーフにしている『月の子』は、作品のテーマと画風とがベストマッチングした本当に幸せな作品だと思います。

このあいだから『月の子』を読み返しているのですが、いやぁ、少女漫画っていいものですね。何というのでしょうか、少女漫画を読んでいるときにだけおとずれる「恋愛的瞬間」というものがあると思うのですが、『月の子』を読んでいてひさびさにそういうものに心が震えました。