Endless SHOCK 3/5 18:00

二階最後列にて観劇。下手ややセンター寄り。
翼くんがとても良かったです。
去年の私は錦戸くんの初日1回以外はすべて翼くんの回を観劇したため、錦戸くんと翼くん、両者を冷静に比較することができませんでした。ですが今年は錦戸くんも割合しっかり観られて、初めておふたりの美点、あるいは欠点が明瞭になった気がします。
何となく思うのは、翼くんの舞台に対する「構え」がとても好感が持てるということ。衣装の着方や、声の出し方や、基本的な立ち居振る舞いに好感が持てる。あと今の髪型がとても好き。ぱっと見、ちょっと直さんみたいですが(笑)。でもかっこいい。かっこよかったよ、翼くん!あと翼くんの衣装の方がかっこいい気がするんだよねー。二幕の黒のジャケットにカーゴパンツ、という錦戸くんの衣装があんまり好きじゃなかった。腰で履いているからかな?何だかステージ衣装っぽくない感じだし。踊りも綺麗に見えない気がする。ま、いーんですが。

うーん。錦戸くんの手負いの獣のよーな激しさも良いのですが、何だか翼くんを観たら妙にほっとしました。なんでだろ?でも、「ダメ感」が足んないって思っちゃう。私ってつくずくダメな男の人が好きなんだな……。




今日はすごく感情がたかぶった状態で舞台を観ていました。光一くんがフライングで宙に浮いた瞬間、「あ、泣くかも」と思ったくらい。相変わらず重力を感じさせない見事なフライングで、心がいっぱいになりました。どうしたらあんな風に飛べるんだろうか。フライングのパターンも多様化していますが、私はいちばんはじめのフライングが一番好き。飛び立つ方向にさっと手を差し伸べるところ、視線を固定するところ、あの瞬間を見つめていると、あとからあとから、私の中に何かがこみ上げてくるのです。仲間の手を取って地面に降り立つときのさりげない振る舞いにも胸がしめつけられる。美しい、と思った。

どーしてこんなに神妙な気持ちになってしまったかというと、それはおそらく開演前に売店で買った月刊ミュージカルのインタビュー記事のせい。
ちょうど記事を読む前に、友達と改めて「走り続けることとは何ぞや」みたいな話をしていたのです。
そうしたら、記事の中に

  • 走り続けている毎日の中で、立ち止まりたいと思われたことはないですか?

「考えたこともないですね。止まるってどういうことだろう…と思います。わからないです。(中略)」

という受け答えがあって。衝撃を受けました。私には「走り続けること」がわからないけれど、光一くんには「立ち止まること」こそがわからないんだな、と。そんなこともあってか、光一くんの口から出るひとつひとつの台詞が妙に心に刺さってきました。コウイチの動きがスローモーションのようにゆっくりとなって、かっくりと彼が倒れたとき、思わず「あ」と声が出そうになりました。



瞳を閉じて息絶えた姿に、哀しみよりも安堵を感じてしまいました。
そんなこんなでおセンチになってしまった本田さんなのでした。