オペラ座の怪人

今日は、色々なラッキー(と一つのアンラッキー)が重なって、劇団四季オペラ座の怪人を家族四人で観に行って来ました。劇団四季のミュージカルを観るのは、かなり前に立ち見でライオンキングを観た時以来で、今回が二度目です。ライオンキングも素晴らしかったけれど、オペラ座の怪人も全然違った魅力がありますね。やっぱりこのお話大好きです。ライオンキングは「着ぐるみ感無しに演者が様々な動物になりきっていること」そのものに感動した、つまり造形的な面にまず惹かれてしまって、正直他には若いシンバ役の俳優さんが歌上手くてカッコよかったこととナラ役のチャイニーズの方の発音が独特だったことしか思い出せません。悲しい。凄く感動した筈なのになぁ。造形面と言えば、特に四速歩行の動物の中でもハイエナの造形にシビれ切ってしまいました。全体的に悪役が魅力的なんですよね(アニメーションの方でも、ムファサよりスカー派だった私。ハイエナ三兄弟の紅一点役はウーピー・ゴールドバーグが声をあてていたりして、とても豪華でしたね。あのハイエナ紅一点は非常においしいと思う。一緒に観に行った友達も「あの役やりたいんだよねー」と言ってたっけ)
全然オペラ座の話をしていませんね。イカイカン。
もーーーー本当に本当に本当に素晴らしかったです。何が素晴らしいって高井治さん演じるファントム様の歌が、本当にもんのすごく素晴らしくって。先日映画で観たファントム様とは正反対なのですが、私のイメージには凄く近い感じで嬉しかったです。スタイルが良くないところが良かった。ラウル演じる石丸幹二さんが余りに普通にカッコよくすらりとしたきらきらした方なので、なんかこう、より一層泣ける感じで、物凄く良かった。特にマスカレードのシーンでのファントム様のハジけた仮装っぷりで浮き彫りになるスタイルの良く無さときたら……。階段を下りるファントム様の姿に涙が滲みました。最近映画で観たファントム様が余りにスラリと足が長く、件のマスカレードのシーンは普通にカッコよくきまっちゃってたから、よけいにそう思ったのかなぁ。いや、凄くよかったです。
つい先日映画版を観たのでついつい比較して語ってしまうんですけど、今日観たラウルは映画版よりまだクリスティーヌが迷う価値のある魅力的な理想的、王子様的雰囲気があって凄く良かったです。ファントムと天秤に掛けられるだけの価値がある気がした。でも所謂ボンボン、世間知らず的な空気は余り無いかなぁ? 普通にカッチョ良くて頼りたくなる様なラウル像でした。うーん。私が映画ラウル、好きじゃなかったなぁ…(まだ言ってる)。清潔感が決めてだと思うのに。あのロン毛…。今でも忘れられない。
ラストの湖での三重奏?も凄くよかったです。ああっ、ファントム様サイコー(泣)!!歌が素晴らしいーーーー!今回ばかりは泣いてしまうかと思った。クリスティーヌが憐みのキスをする所のファントム様の手の動きも忘れられません。オルゴールが奏でるマスカレードを一人寂しく口ずさむ姿も忘れられません。ああ、クリスティーヌ、あんた鬼だ。あの後ラウルとボートに乗って「All I ask of you」なんて歌っちゃって…。もうせつな過ぎる。勢いに乗って母に映画のサントラを買わせたので今聴いているんですけど、この曲が一番泣けるかも知れない。
私が一番好きなシーンは、一幕割と前半の方でファントムが「歌えー私のためにーーーー」と繰り返し、クリスティーヌが喉を切らす位の勢いで歌ってこたえる、というシーンなのですが、そのシーンは夢中になり過ぎて肝心な事を覚えていない(汗)。前に友人が所属するミュージカルサークルの公演で観た時はクリスティーヌは歌の最後で出るキーギリギリまで声を出してふらっと倒れてしまうんですが、映画版ではそうじゃなかったんですよね。私はこのシーンが好きだから四季版ではどうなっているのかなぁと気になっていたんですが、覚 え て い な い とは…我ながら馬鹿としか言いようが無い。あのシーン好き。特にふらりと倒れてしまうのがすきだったんだけどな…。もう友人が喉から血を出すのではないかと心配してしまったシーンでした。


私は舞台に関してはてんでド素人なので、色々夢中になり過ぎて大事な部分を見逃してる気がします。もう一回くらい観たいなぁ。