2009/07/08 19:00 西原理恵子の人生画力対決(後半)ゲスト:福本 伸行先生

(前回の続きです)



BGMはおなじみアニメカイジのOP『未来は僕らの手の中』。ついに、ついに満を持しまくって、福本先生がキターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!もうこのあたりから何ひとつ覚えてないけど強烈に覚えてる!!!!おおおおおおおおおお福本先生ナイスミドルっ…!圧倒的ナイスミドルっ!!!!


●本日の福本先生の装い
先生は紺色のオサレなポロシャツをお召しです…今にもゴルフ場に行けそうな…。でも胸元の馬の赤い刺繍が超でかいの…!こぶし大くらいあるの!

「馬、でかすぎっ…!あんなポロのポロシャツ初めて見たっ…!」

そう、私はあれをポロだと思っていたんですが、実際はラルフローレンの新作らしいです…「昔はセイユーとかで服を買っていた」「カイジの服装は基本的に自分の服」「(ファッションにこだわりは?)なし」と答えていた福本先生…。そんな先生も素敵ですけど、本日の圧倒的オサレミドルぶりも大変萌え苦しいですハァハァ。もうハートがストライキおこして大変です、一哉とロスを歩く未央ちゃんだってこんなにどきどきしていなかったはず。
このへん、メモがぜんぜんない…ダイイング・メッセージみたいなどろどろの字で、「ち ょ っ か く」と書いてあります…そう、福本先生のお辞儀はCHOKKAKU的。直角的なお辞儀を繰り返して着席されました。お辞儀の仕方って人柄が表れますね、西原先生もすごく丁寧にお辞儀をされてました。西原先生はいつもニコニコ。西原先生、キレイッ!すごくキレイッ!


●(福本 伸行最新作について)西「殺人フレンドパークだよね」
福本先生の第一声の記録がありません。「どうも」みたいな感じだった気がする…。お酒は一刻者の水割りを頼まれました。西原先生は福本先生の少年マガジン連載(現在、第二部スタート待ち状態)の 『賭博覇王伝 零』について、
西「あの東京フレンドバークみたいなことやってる…」
福「ああ、そう、そうですね(笑)」←仲いい&年下の西原先生に基本敬語の先生…
西「東京フレンドパークじゃなくて殺人フレンドパークだよね」
た、確かに子供が出てくる割に零のギャンブルは危険っ…! いつも生命の危機と隣合わせっ…!
西「あの主人子とかにまつ毛が付いてるのは(少年誌への)歩み寄りなの?」
福「精一杯の(笑)」
あ れ で 精 一 杯 っ…!ていうか歩み寄り方法わかりやすすぎだろ…。でも、好きなんだ…そんな先生が…!
西「(『アカギ』の鷲巣麻雀が長引いていることについて)もう、平成の『アストロ球団』だよね」「半荘一回で10年でしょ?」
福「あれは、一晩のことをもう、10年描き続けてるんだけど(笑)」
会場笑。会場(乾いた)笑。西原先生もっと突っ込んでください、とおもた。


●大将への圧倒的フォロー…優しさにざわわ
福本先生と西原先生が集まってこうしてお酒飲んでると、もう吉祥寺の居酒屋みたいな雰囲気だよね、という話になって、ここでまた某ホルモン屋の話になります。(あ、わかんないレポの順番間違えたかも><)
西「あの店、12時を過ぎると客の半分は漫画家だらけになる」「でも誰の漫画も読んだことないんだよね、そこの大将は」
そう、私がお店に行ったときも大将さんはそう仰っていました。「福本さんの漫画、読んだことない」と!でも、だからこそ対等に仲良く付き合えるのかもしれないですね。
西「あそこの大将、元高校球児だからさ、もしかして(漫画が)読めないんじゃないの?」←なんというwwww

福「読み出すと、キリがないんじゃないかな。読んだら感想を言わないといけないし(気を使うから)」
!!!!!!!なんという、なんという圧倒的フォローっ……!もしかして「福本先生は優しい」という噂は本当なのかもしれない…(ざわ…)。西原先生もそう言ってたし…。


●ものすごく「ハイ」と言う福本先生
このへんで気になったこと。あの、福本先生ってものすごく「ハイ」ってたくさん言うんですよね…。深く理解したときに「ハイハイハイハイハイハイハイ」みたいな感じで、ものすごく「ハイ」って言う。でピンと来ないときは、いかにもピンと来てなさそうなリアクションをなさるかんじ…。ハイハイハイハイハイ。くせになりそうです。あ、「ハイハイ」って適当に受け流してる感じじゃないんですよ!いやな感じじゃないんです。ただ、何回も言う。
あとものすごい腰が低い…というか物腰がやわらかい感じ。なんというか、関西の女の子に「関東の男の子のしゃべり方って軟弱」と評されそうなしゃべり方というか…。そしてものすごく「ハイ」と言う。


●デビューまでの道のり 西「福本さんは賞金荒らし」
ここで、いままで先生がインタビューで何十回としゃべってきたであろう、デビューまでの道のりを改めて。
八「福本さんはアシスタント経験はおありなんですか?」
福「僕は、これはもう何回も話してるんだけど、片山まさゆき先生という、ゴルフ漫画の『風の大地』とかを描いている先生のところに、1年半、いましたね」「そのときは、バックとか描いてました」
来場者全員の頭上に「どんなバックだろう」というクエッションマークが見えるようでした…。
福「最初は先生もガマンしてくれたんだけど」←ガマンとか…
福「まぁ、僕は(アシスタントから)切られたんですね」「あの、僕より後に高校生くらいの新人の男の子が入ってきて、『このままだと、三ヵ月後には抜かれるぞ』と」
福「それでもう、こんな言い方は失礼かもしれないんだけど、片山先生が『もしかしたら、貝塚ひろしさんのところなら、福ちゃんにもいいんじゃないか』」とか、そういう提案もしてくれました」
圧倒的苦労話…。

西「当時、福本さんは賞金荒らしと言われてたんですよ」「何回も賞に応募して、賞金もらってるの」
福「確かにちばてつや賞は、僕が一番(賞金を)もらってる(笑)」
ここでちょっと反論っぽく、
福「いや、これはね、デビューできてもね、連載にならなかったの」「だからそのたび応募したの」
圧倒的苦労話……。

このへんで福本先生の絵柄がちばてつやながやす巧(愛と誠)の系譜にある(たぶんある)という話から、
西「ちょっと前に『ちばてつや先生が左足で描けば福本になる』って言ったら殴られた(笑)」
左足て。でも、わかるな…。ちばてつや→(何かがどうにかなると)→福本先生の流れは、なんだかわかる気がシマス。あ、今「信者の盲目発言乙」という突っ込みが聞こえた気がしますが、ほんとに。初期の人情路線の福本作品の絵柄を見ればわかってもらえるはず。


●実際に福本先生の絵を見てみよう 西「どうしてこんな馬鹿な髪型になっちゃうの?」
ここでプロジェクターに『天』の第2話のトビライラストが映し出されます。あのロリキャラが出てくるクリスマスツリーの話ですね。今とは違って、柔らかい描線で人物の輪郭は丸っこく優しい感じの絵柄です。
天の髪型を指して、西原先生の突っ込みw
西「どうしてこんな馬鹿な髪型になっちゃうの?」
馬鹿な髪型…wwww

八「ちなみにこの背景はご自分で描かれてるんですか?」
福「うーーーーーーん当時は(アシスタント)いたかなぁ…?」「いや、当時はいなかったと思う」「多分、これは自分で描いてるっ…!」←本当にどうだったか確信がもてないご様子


福「はじめは人情路線でいってたんだけど、編集に『このままじゃマズイ』といわれ、勝負中心の内容に」
『天』はもう、最初と最後がマジで別もんですよね。
(プロジェクターにクリスマスツリーが描かれたコマが映し出されて)
福「一応、こういうのも描けた」「今のほうが(描けるか)あやしい(笑)」
現役漫画家が、「一応」とか……!!!!!!



福本先生の圧倒的正直さに胸打たれながら、次回更新へ続く。
●編集さんの素朴なギモン 「あの謎の影は、アレだったのか…!」ざわ‥
から。