少女監禁事件に思う

某人も書かれていますが‥‥。私も某エロゲーシナリオライターさんのブログを読んでいて、今回の監禁事件を報じるマスコミのあり方を疑問視する姿勢やエロゲー規制に反発*1する記述その他諸々に激しく共感した。外部の人間が見つめるべき問題点は容疑者が保護観察中であったことや、それから彼自身の人となりや生活習慣、家庭環境にあるのであり、決して所持していたエロゲー、プレイしていたエロゲーにあるのでは無いと思う。エロゲーを規制した所でこの手の事件が未然に防げるとは到底思えない。女性に対する暴力を扱うアダルトビデオを規制した所で、実際のレイプ事件は後を絶たない。人間社会とはそうしたもんだと思う。何かこういう議論はジェネジャンでもあったなぁ。あのときも私はなんだかなぁと思ったんだけど。
この件に付随して思い出したのが、神戸の連続児童殺傷事件の際の報道のあり方であった。犯人であった少年Aがとある漫画を愛読していたという件について。人間の心理って不思議なモンで、「凶悪な犯罪者が愛読していた書物」、この情報だけ与えられると、いかにもその作品が残虐な、まるで悪魔の読み物ででもあるかの様に感じられてしまう。その時も「それは違う」と感じたけれど、今回のもそれに近い報道の事実歪曲だぜ。黒バックにヲタ臭丸出しのエロゲーパッケージ三つ並べて放送して、一緒にニュース見てたうちの母親なんか、「こんなもの作るヤツがいるから性犯罪が絶えないのよ」なんて、マスコミの思う壺な発言をカマしてた。果たして本当にそうなのか。そう思うのか、我が母よ。私は違うと思うぞ。


それにしてもこの「王子様」、とんだ勘違いも甚だしい「王子様」である*2。「王子」ってモンは、乙女のピンチを救うから「王子」なのである。女性のオタクでも拉致監禁モノに興奮するとか萌えるとか、二次創作の素材として用いる人は結構いると思うんだけど、それは「王子様」の「救済」を前提としているものが圧倒的に多い気がする。例にして悪いんだけど、キンキキッズのPV『心に夢を君には愛を』の光一くんの縛られ具合を思い出して欲しい。あの光一くんにぶっちゃけ萌えた人は多いと思うんだけど、あれはあくまで後に現れる剛さんの「救済」を前提として多くの女子はときめけるのであるまいか*3
というのが実に少女漫画的夢見がち思考回路ですね。


エロゲー規制は馬鹿げているからともかくとして、昨今の少女漫画のエロ表現インフレ化は何とかしてくれと思う。女性主体の話で、先に挙げた夢見がち思考回路と真逆の、強姦から始まる恋が描かれる時代って‥‥。一体どうしたものだろう。今月のサイゾーにも取り上げられていたけど、まゆたんフレーズ以降のエロインフレ化は実に嘆かわしいの一言である。ラブメロディーとかラブ・セレブとか言ってる場合じゃない。それこそ対象の年齢制限を設けるとか、なんらかの規制を敷くべき。思うに、女性の脳って言うのは段々男性化してきてるのかも知れないなぁ。だから別に「救済」なんて要らなくなっているのかも。






だからなんなんだって話なんだけど。
とにかく、女性と男性の萌えの構造は大きく違うよね。でもそのボーダーが最近崩れてきているのかも知れないっていう話に終わりました。

*1:反発‥とはちょっと違うなぁ

*2:いや、部外者は彼の生まれついた裕福な家柄のこととか指してそう言ってるのも分かっているんだけど

*3:我ながら凄まじい論理の飛躍