ファんタスティポを見て来ました   VAGUE!VAGUE!VAGUE!

宝田明、最高にグッジョブ!出演者最年長ながら、完璧な仕事ぶり!!
なんつーか、この一言で映画の感想終わっちゃいそうです。ミスターフぁンタスティポは宝田さんに決まり!!!
いや、でも私も一応ジャニーズタレントさんのファンですから、一応以下に映画を見た感想など。軽ネタバレです。


今までファンタスてィポ、およびトラじ・はいジというユニットについては敢えて語る事を避けてきた私ではありますが、今日無事に映画を見てきたので、剛様ヲタとして一応ファンタすティポというひとつの世界観について、ここに書きとめておきTaiと思う。
この映画は総じて「曖昧なものを鮮烈に」が合言葉な感じ。物凄く輪郭のぼやけた事柄を、異常な程ビビッドなカラーで描き出している。登場人物の連発する「〜と思う」「〜と思った」「〜でいいと思う」などの台詞はとことん曖昧で歯切れが悪く、画自体がミラーボールみたいにギラギラはっきりしている分、どことなく不気味。大体「〜と思う」って連発するのは小学生の作文にありがちな現象であって、まぁ私もよく日記書いてるますけど、色々な部分で見え隠れする(つーかむしろダダ漏れ状態でしたが)彼らのオタクぶり、アダルトチルドレンっぷりが、同属の私としては「あーこのテーマ、オタクが好みそうだなー」と思った。この映画は『壮大にみせつつ全然壮大じゃない、閉じた世界に生きる二人揃ってアダルトチルドレンな兄弟の、奇妙なプロモーションビデオの完成までの長い長い前振り』って感じでした。オリコンスタイルで国分さんが言っていた事も、あながち嘘じゃない。本当にそれくらいの勢いで、全く意味の無い映画でした。多分意味ありげに見せているものはほとんど意味が無いんだと思う。見終わった後友達とも言っていたけど、これは「ジャニーズタレントが主演したこと」にのみ意味がある映画な気がした。多分、同じテーマをマイナーな俳優さん二人を主演に据えてやっても面白みは余り出ないと思う。その意味でトラジ・はいジの役に国分さん・堂本さんが選ばれたのには非常に納得。特に国分さんはこういうサブカル的雰囲気は凄くハマると思う。トラジ役、良かったです。
でもトラじ・はイジにキャラ萌え出来るかというと、それは私には全く無い。むしろ金太郎パパ・マシュウコにときめいた。だってあの兄弟、キャラ立ってねぇんだもん。ホント、堂本つよし・国分たいちというアイドルのキャラクター性によってのみ支えられているキャラ立ちな気がした。でもそれこそが監督の狙いだったのかな、とも感じますけど。私は実際観たらハイジ様に萌えるかなと思ってましたが、そんなことは無かったなぁ。あの、ヤクでもキメてそうなとこが怖いし。口調が甘ったれてますしね。


という具合にですねぇ、この「監督の狙い」とか「監督のやりたいこと」とかを考え出すってうのは作品に対するオタク的アプローチの基本だと思うんですけど、そう考え出した時点でこの監督の勝ちなんだと思います。そんな気がする。例えばエヴァンゲリオン見た後とか、「アンノはさ〜」なんてワケ知り顔で語りだすオタクはすでにアンノに負けてる、みたいな。そういう感じです。


監督のやりたかったことは、メジャーな素材(=ジャニーズ)を使って、最高にマイナーな世界観を完璧に具現化して見せましょうって事だったんじゃないかと私は思うんですけど、観る前から思ってた通り、これは観る者の理解を拒絶した、分かりもしなきゃ分からなくも無い、「曖昧だーーーー!」の一言で終わる意味の無い映画でした。またこういうのほかのタレントさんでもやって欲しいな。ジャニタレで意味の無いものって凄く新鮮。それが面白かった。「マストかマストでないか」と問われれば確実に「マストではない」作品。ジャニーズタレントを使って、この意味の無さ! その贅沢さ! そして宝田明の完璧な仕事ぶり! そのぶつかりあいのカオス! 贅沢さ! そういうもの(どういうもの?)を感じたい方は、今すぐ劇場へ。