この夏の話

楽しくない話なので、隠します。
(「それは違います」という様な御意見・御感想はメールで頂ければ幸いです)
あるミュージシャンの方が「ファンは自分にとっての鏡みたいなもの」と仰っていました。
その通りだと思います。この夏、色々あったけれど、基本的に私は、所謂アンチと呼ばれる方々以外のファンは、彼らの鏡の様な存在だと思うんです。剛さんが幸せならファンも幸せだし、剛さんが笑えばファンも笑うし、剛さんが歌えばファンも一緒に歌うし、剛さんが素敵なメッセージを伝えれば、ファンも温かい言葉で彼を語る筈。私はそう思います。

同じ様に、剛さんが感情的になれば、ファンも感情的になると思うんです。伝えたい「感情」は素晴らしいものですが、「感情的」なものはえてしてトラブルを招きます。

KinKiはジャニーズのグループ初の二人組で形態が特殊なので、グループ活動やソロ活動、全てにおいて参考にするべき前例が一つも無いです。だからファンは常に崖っぷち感覚な所があります。「ソロばかり続いて、二人はこれからどうなるの」。本人達にすら見えていない様な未来を、ファンが過剰に不安に思うのも仕方の無い所があると、私は思います。そもそも、ジャニーズ以外でも男性アイドルで成功した二人組というのは珍しいと思うので。

だからこそKinKiの二人自身も背負うものがとてつも無く多く、不安定になるのも仕方の無い事だとは思いますが‥‥。分かって欲しいのは、剛さんがソロ活動について、KinKiについて発言する度、それこそ祈る様な気持ちで「今度はどんな事を言うんだろう」と不安に思っている二人のファンの方が少なくないと言うこと。実際に剛さんのライブを観て彼の言葉を直に聞ける人間は良いですが、ライブに参加しない・出来無い、ネット等の他人の言葉でしか彼の姿を知る事が出来ない人は、ジャニーズウェブは彼らの生の言葉が聞ける本当に貴重なものだと思います。以前光一くんは「このジャニーズウェブが一番言いたい事を伝えられる」と言っていました。そして光一くんは九月、剛さんより前にメッセージを更新しました。温かいけれど力強い言葉で綴られたそれは、きっと光一くん自身が物凄く考えに考えて更新したであろう事が如実に伝わってくるものでした。なんと言うか、剛さんのメッセージを読んだ時よりも、私は光一くんのあの言葉に物凄く心を揺さぶられました。光一くんはきっと本当に大事な事は「言葉なんか無くても伝わる・分かっている」っていう人なんだと思う。だから彼が饒舌であればある程、私は不安になるんです。「どうしよう」と思ったけれど、haruneco.のあや‥さんが「ファンのせい、じゃなくてファンのため、と言った方が彼の為になる」と仰って下さったのもあり、何とか受け止める事が出来ました。

色々あった後に会報を読んで、またちょっと疑問に思う事が出てきたけれど、それはようこさんが少し前に書いていらしたので、同じ様な事を考えていた私は、もう詳しく書かなくて良いかな、と思います。言葉を控える、という表現は少し哀しいですが、確かに彼は本当に伝えたい事は音楽で伝えるべき人だなと思います。最近雑誌でも仰っていましたが‥‥。私が彼のあのメッセージに違和感を覚えたのもそこでした。ああいう気持ちは音楽で伝えて欲しかった。そのために彼は「音楽を見つけた」んだと、私は勝手に思ってたんです。ライブを観た人には十分に彼の想いは伝わっていた筈。少なくともあの時ライブを二公演観終わっていた私には、彼自身を理解し切る事は出来なくても、その情熱を感じる事は出来ていた、「音楽が好きだ」っていうのは、言葉にしなくても伝わっていると、そんな風に思っていました。でもあの文章には「ライブを観ていないファン」が安心出来る要素は私には見つけられなかった。そこに誤解が生まれ、色々な要らぬ憶測を生んでしまうのではないでしょうか。
ただし、あのLove Fighterを「五年後音読されても恥ずかしくない、誇りに思える」と剛さん自身が言い切れるならいいんです。それなら私は納得する。でも、三十歳をむかえる頃まで彼が音楽活動を続けているとして、あの文章を読み返したら、25歳の自分の青さを省みて、少し驚くのではないでしょうか。その頃には彼の感じる壁は、とっくに取っ払えていると、私自身がそう期待するから思う事ですが‥‥。

でもこういうファンの柔らかい心の声を、彼自身が把握し切るのは凄く難しいと思うんです。それこそ何もいえなくなってしまう。そんなのは嫌だ。友人も言っていたのですが、彼の傍にそういう状況を正しく伝え、さりげないアドバイスを出来る人がいてくれればいいな、と思います。例えば会報のまとめ方も、ファンに正確に伝えようとするには編集に工夫が足りない様な印象を受けました。あれではまるで剛さんが一つも反省していないみたい。いや、実際剛さんがどんな風にお話なさったのか私には知るよしもないのですが。 「言葉を控える」と言っても、KinKiを続けながらソロ活動を行なうならば、きっとまたKinKiやソロ活動について話をしなければならないときはやってくると思います。その時、この夏感じた事を、彼がどう思い出し生かしてくれるのか。

私も余り否定的な事は言いたくないし、本人に自覚があって努力しているであろう事に関しては出来るだけ書かない様にしているのですが、とにかく、今回の事で一番損な、つまらない想いをしているのは剛さん自身であったろう、と私は思っているんです。あんなに素敵な歌を歌ってたのに、ファンの間で「この夏の一連の騒動」なんて言われちゃうんだもの。そんなの哀しい。それこそ剛さんの本意じゃない筈。
日記を書いていて一番多く反響を頂いたのも九月の初めでした。いやはや、色々あった夏でした。でも凄くいい夏だったけど。



あのですね、この文章だけ読むとものすごくシリアスな夏をすごしていた人みたいですが、私にとっては幸せな夏だったんですね。そうじゃなきゃとっくにファンなんか辞めてます。だからこそ、こんな文章を書いている訳です。あと、シリアスっぽくしないと誰も読んでくれないかしら、と思って。ホラ、他人の幸せなんて結局どうでもよかったりするじゃないですか。他人の悲しみ、憎しみ、そういう負の感情に対して、人って強い興味を寄せるんだと思うなぁ。いや、全ての人がそうだとは思わないのですが。ともかくジェットコースターロマンスを体感した様な夏でした。KinKiファンにとっては今年はジェロマな一年でしたね。ソロが充実しまくってて。息継ぎする暇も無いっつーの。いや、でもやっぱ弱点を認識した時が一番愛情が強まるみたいです。剛さん、かっこいいし。ただ、こういう意見を書いている剛さんのファンの方が余りいない様だったので書いてみました。願う事は、前にも書きましたが、早くみんなが「ソロ」を当たり前に受け止められる日がくればなぁ、ということです。あとは二人の心身の健康と幸せ。
SMAPさんの♪心の鏡ぴっかぴかに〜‥という歌が頭をめぐります。鏡だと書きましたが、ファンにとってのタレントさんもまた、鏡の様な存在なんだと思います。KinKiファンって色んな人いるけど、やっぱりファンとしての傾向によって、その人の人となりが見えますよね。それが面白いです。心の鏡をぴかぴかに磨きたい今日この頃。
シリアスになり切れない。なんでだろう。

心の鏡

心の鏡

因みに『心の鏡』の歌詞はこちら。大変素晴らしい歌詞です。曲は筒美京平さんなんですね。
http://musicfinder.yahoo.co.jp/shop?d=p&cf=52&id=22180&st=21&sort=0&row=0