本の感想『女生徒』/太宰/角川文庫

なぜか本棚にあって気持悪いので読んでみた。『皮膚と心』が印象に残る。最近、何かの媒体で剛さんも語ってた?そんな記憶もあるんだけど・・・
「皮膚を患った女性の苦しみ」が延々つづられて居るこの作品、その苦しみが凄く理解出来てしまった。基本的に太宰治はねっとりとしていて好きじゃないんだけど、この女の人の苦しみは本当、分かるなあ。私も四月に病院を変える迄はすっごく肌が悪くって、就職活動も出来なくなって、他に辛いこと何も無い筈なのにふと「今死んじゃおうかしら(関係無いけど「信者王」って変換が出て楽しかった)」とか考えたりしたものである(今考えるとなんて大げさな)。人間にとって、体っていうのは、変幻自在にかたちを変える心の入れ物。体という入れ物次第で、心もかたちを変えてしまうわけです。
例えば、入れ物を覆う風呂敷がボロボロだと、その中身を美しく見せるのは、相当困難になりませんか?
「肌の滅茶苦茶汚いすっげー美人」と、「色白でしみ一つ無い美しい肌の不美人」ならば、私は後者になりたいわけです。
皮膚について語ってるだけで、本の感想になって無いですね。