漆塗りのお弁当箱を買ったYO

●購入のキッカケエピソード(読み飛ばし推奨)
もうずっと、漆塗りのお弁当箱が気になっていました。キッカケは、中高時代の友達と飲んだとき、誕生日の子がいて、私はお弁当袋をプレゼントしたんです。そうしたら友達が喜んで、その場でお弁当袋に包んでくれたのね。「ホラ、ぴったり!」とか言って。その彼女が使っていたお弁当箱が、漆塗りの木製のものだったのです。その子はお料理がすごく好きで、ル・クルーゼの鍋でホームパーティーをしてしまうような、タッキーの歌みたいな人なんですけど、もうとにかく漆塗りの弁当箱をプッシュしてくるわけですよ。もう一人料理好きの子がいて、彼女も漆塗り派だったので、二人で結託して、漆倍プッシュ。「チンできなくても、もうプラスチックには戻れない!」「冷やごはん、サイコーだよ」とまで断言した。

それは気になる‥。思わずtwitterにつぶやいたところ、「冷やご飯が美味しく食べられるなんて、それは気になりますねー」的な反応をチラホラいただいて。


私、食いしん坊なんです。同じものを食べるなら、1ミリでも、より美味しく感じられるように食べたい。メンドくさがりなくせに、そういう食いしん坊根性があるのです。あと、偏ったオタクをしている分、人より貧しい人生を送っている自覚がある。おしゃれやら恋愛やら人付き合いやら、普通の人が豊かに経験していることを、あんまり器用にできていない自覚があるんです。だからこそ、より豊かに生きたいという欲求がある。心を充実させたいんです。私は美味しいものを食べると心が満たされるので、毎日のお昼が至福のひとときになれば、それは幸せだろうなと考えました。

ネットで調べたら、値段は結構、ピンきり。友達いわく、「5、6000円はする」とのこと。ドーシヨーカナー‥と迷っているところに、この間MさんとNさんから「タジン鍋より漆塗りが気になりますよ!」と強く言われたので、ようやっと!ようやっと決意ができました。

よーし漆塗りの弁当箱、買っちゃるJ!

●購入した場所
なんとなくネットで購入するのは気が引けました。実物を検分してから購入したい。というわけで、デパートの食器売り場へ行きました。たいてい、和食器売り場にあります。今は時期的に、新生活応援フェアなどやっているデパートが多いので、お弁当箱を集めたコーナーがあって、そこに置いてあるかもしれません。
二段型、小判型、いくつか種類があります。まげわっぱもありました。お箸と一体になっているモノにも惹かれましたが、私は一段式の小判型のものを買いました。入れ子式のものはネットにはありましたが、デパートには置いてありませんでした。残念。


●お値段
やっぱり高いです。特にデパートに置いてあるのは高いのかも。だいたい6、7000円代〜12000円くらい。コンサート一回〜舞台一回分くらいですね。私は8200円程度のものを購入。ウッ、お弁当箱に8200円か‥と思ったけど、1500円のランチ6回分と思うとさほど高く感じない。お弁当を持って行っていないとき、私は毎日それくらいのランチを食べていたので。バカだろ、あの頃の私‥。そりゃあ貯金も少ないはずです。まぁ、ここらへんは個人の価値観によると思います。


●お手入れ方法
そんなに面倒くさくはないです。ぬるま湯で、やわらかいスポンジなどでやさしく洗います。洗剤は使っていません。洗ったあとはすばやく水気をふき取ります。プラスチック製のお弁当箱のように、水につけ置きなどはしてはいけないらしい。
最初は漆の匂いがきついので、一週間くらい風にさらしておくといいらしいです。私は購入翌日から使いましたが、全然気にならず。
あと、木製のものなので、極度の乾燥は避けたほうがいいらしい。


●漆塗りのお弁当箱のメリット
・冷やごはんが美味しい
うわさどおり、冷やごはんが美味しいです。二日目に確信しました。木製のお弁当箱は木肌が適度に水分を吸い取ってくれるらしく、そのおかげなんだと思いますが、冷えていてもなぜかごはんが美味しいのです。おかずの汁気がごはんに浸食していてもそう感じたので、気のせいではないんだと思います。

・何となく格調高く見えるような気がする
漆塗りマジックなのか知りませんが、手抜き弁当でも何となく恰好がついて見える気がします。インテリアでも、木製の家具は目に優しいし、モノによっては格調高い感じがしますよね。それと同じ原理だと思います。

・使い込む楽しみ
ほんとかどうか知りませんが、使い込むたびに艶が出て、愛着がわくらしいです。これは継続して使ってみないとわからない。

・水分を適度に調節してごはんを傷みにくくする
梅雨や夏の時期はご飯が傷みにくく、冬の時期はご飯が固くなりにくいらしいです。本当かな。

・食べているとき音がしない
お弁当箱にお箸を当てたときにする、あの「カチャカチャ」という、変な音がいません。私はあの音が、あんまり好きではないのです。



●漆塗りお弁当箱のデメリット
・汁気の多いものはNG
密封性に欠けるため、汁気の多いおかずはNGです。お弁当箱を水平に持つよう心がけることも必須だと思います。私はスープやシチューなどを持っていくのが好きなんですが、それには以前使っていたプラスチック製のヤツを引っ張りだしかなさそうです。

・お弁当箱の種類の選択肢が少ない&高い
当然ながら高額。予算との闘い。「お弁当箱にこの金額は出せないなぁ」と思うこともあるかもしれません。あと、可愛いデザインのものなどはあんまりないです。デザイン性のある漆塗りお弁当箱では、私はコレ↓が可愛いと思いました。でも売り切れ。
http://jokogumo.jp/pages/surugashikki.html

・食洗機、電子レンジ、オーブンNG
食洗機が使えないのは痛い。レンジもダメ。私、今まで温めることが唯一のお弁当蘇生術だと思っていました。

・まだ何かある気がする
思いつきませんが、まだ何かデメリットになることはあると思います。



●総じて感想
8000円を高いと思うか、安いと思うかだと思います。あとは木製のものが好きかどうか。シンプル・ナチュラルな風合いのものが好きな人は、見た目から好きになれるでしょう。
私は買ってよかったと思う。なぜなら、冷やごはんがおいしいから‥!あとは、木製のものは使っていて落ち着くから。あのお弁当箱でごはんを食べていると、すごくほっとします。深さがあるから量も入るし、満足。レンジでチンしたいときは、別の弁当箱を使えばいいだけのこと。
いいものを長く使って、豊かに生きていきたいです。

しかしながら、私も1日目は「冷やごはん、おいしい‥かも?」ぐらいの感じだったことを正直に書いておきます。値段が高いのですごく期待していたし、友達のコメントもあったので、それに影響されていなかったとは言い切れません。使ってすぐに中華一番みたいな反応をしたわけではないことを告白します。


気になる方は、まずはデパートで現物を見てみても面白いのではないかなと思います。