●ユリイカのこと

ろきさん(安藤さん id:roki_a)の日記に取り上げていただいて、非常に恐縮しております。インタビュー記事初読み時点で私があげた内容ですが、今読み返すとひどいですね…。何が言いたいのかさっぱり分からない。言語中枢がイカれるくらい、ショックだったんだと思います。
なぜかと言うと、今回の特集本で何を一番楽しみにしていたのが荒木先生のインタビューだったからです。荒木先生が好きだから、先生のことを、もっともっと知りたいから…。自分で書いててキモイですが、マジでもう舐めるように読んで、「この世で最も不思議なもの(=荒木先生の生態)の片鱗を味わったぜ…」と一発キメたかったんです。そういう気持ちでインタビューを読み始めたんです(明らかに期待過剰ですが)。
それがこんないたたまれない気持ちになるシロモノだとは夢にも思いませんでした。
確かに、金田氏の発言内容に共感する人もいるでしょう。実際ジョジョ、特に金田氏いわく「おいしい」五部に関してはファンのパロディも盛んだし、一定の女性人気があることは確かだと思います。

でもそれって、荒木先生に直接言うべきことなんでしょうか。
よくオタクの女性たちは「よこしま視点」という言葉を使います。つまり「邪道」だと思ってるはずです。多くの人が、「自分は道に外れてる」と自覚してるんです。

でも、ジョジョという作品って、荒木先生の作品って、登場人物たちが暗闇の荒野に黄金の道を切り開き歩いていく物語じゃないですか。ろきさん(安藤さん)は

余計な妄想など加味させたくないくらい原作が完成してるじゃないか。
 ― 『もしもし運命の本ですか』 2007年11月12日 ―

とお書きですが、本当にその通りだと思います。そこに「道に外れた」視点を盛り込んで読むほうがむしろ私にとっては困難であって、私のような女性読者も少なくない…はずだと思うのです。

荒木先生のリアクションは、好奇心旺盛な先生らしく素敵で、惚れ直しましたが、今回のインタビューのよかった点はその一点のみかな、という感じでした。

極端なたとえ話ですが、井上雄〓先生特集であっても同じスタンスでインタビューできるのでしょうか。たとえ世の中的に『スラムダンク』に女性ファンの高いニーズがあることが事実であっても。金田氏はどんな漫画家に会ってもあのようなスタンスで接するのでしょーか。荒木先生が拒絶反応なく対応してくれた、そのことに甘えて調子こばってるようにしか見えなかったのが、このような強い反感を覚えた理由かしらんと思いました。