映画『ヘアスプレー』

姉にすすめられて観てきました!ネット上でも評判は上々だったのでかなり期待していたのですが、期待以上に鬼ハッピーな映画でサイコーに満足しました。

最近わたしが観たミュージカル映画に『ドリーム・ガールズ』がありましたが、あの作品を観た後は、登場人物たちのパフォーマンスに全力のブラボーを送りたい気持ちと裏腹に、どことなく気分が沈んだものです。人種差別というヘヴィーなテーマを扱っているから? いいえ、たぶん違います。差別を扱っているのは『ヘアスプレー』も一緒。おそらく、恋愛の描かれ方の違いです。
わたしは『ドリームガールズ』たちの男運の悪さに、一抹、いや二抹か三抹くらいの悲しみを覚えました。ステージ上の彼女たちがキラキラと輝いているほど、不倫や望まない妊娠、仲間との信頼関係の崩壊などで悩み苦しむ姿を観るのが痛かったものです。

それにくらべて、『ヘアスプレー』のステーシー、ステーシーママ、ベニーたちの恋できらめく姿の清清しさときたら! 

そうだよ、コンプレックスなんて邪魔だよ! やっぱり恋の障害は大きければ大きいほどいい(見てる者にとっては)!! 奇跡の恋はいい!!!! ミラクルラブ最高!! やっぱ入江くんには琴子に恋して欲しいんだよ!!!!!!!

…という具合に小生大興奮。メインの登場人物たちが、既に私に過ぎ去った10代の時を生きるキャラクターたちだったから余裕を持って見られたというのもあると思いますが(「若いってすてきだね」「あのころ恐いものなんかなかったよな」的な)、本当にキラキラまぶしくて力強くて、ダイヤモンドは砕けないっていうか、スターダストクルセイダースっていうか、黄金の風が吹いているっていうか、とにかくそんな感じでした。
あの圧倒的な黄金パワーは、キャスティングの素晴らしさによって支えられているのではないでしょうか。主役のステーシーを演じる新人女優さんですが、あまりにもキュート!プリティ!チャーミング!かわいい>_<!!!!!そして、ああいうタイプの「デキるふくよかさん」を見ると妙にトクをしたような気分になる。高校時代とかでも、いませんでした? 超バスケのドリブルのうまいふくよかさんとか、ドッヂボールで華麗に逃げ回るふくよかさんとか。一般的に太めだと「自己管理ができない」「我慢がきかない」と言って人格的に劣っているとみなされがちですが、そんなつまらない先入観はステーシーが特大ヒップでスクリーンの外に押しやってくれるのです。BOMB!!!!!



もっともっと感想を書きたいのですが、眠いので今日は荒木先生特集のユリイカを読んで寝ます。
おやすみなさい。